【決算別】決算早期化のポイント|
個別決算の決算早期化ポイント6つ

なぜ決算業務の早期化に関する関心が高いのか

東京証券取引所では、四半期ごとの決算情報の開示を30日以内にするよう推奨しており、特に上場企業では決算早期化に関心が高まっています。決算早期化は簡単にできるものではなく、実際に着手するとなると時間もコストもかかりますが、さまざまなメリットが得られるため、決算早期化を目指す企業が増えています。

  1. 業績の早期把握により経営戦略策定の迅速化ができる。
  2. 当該年度の売上・利益の着地点の早期予測が可能になる
  3. 出資元・投資家への財務情報公開の早期化により効率的な資金調達が可能になる
  4. 経理業務の効率化により残業削減につながる

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決算早期化の阻害要因とは

決算早期化の「阻害要因」とは、現在の決算業務の実施方法の中で、作業の長期化につながるボトルネックのことです。決算の早期化を実現するためには、企業毎にどの項目が大きな阻害要因になっているかを特定する必要があります。そのうえで決算早期化に向けて効果的な手段を講じる必要があります。企業ごとに阻害要因はさまざまですが、主に以下のような課題が上がることがあります。

  1. 帳簿上の勘定科目の金額確定に時間がかかる
  2. 月末月初に集中する作業を分散できていない
  3. 事業規模の拡大による決算業務の増加に対して人員が不足している
  4. 経理に携わる従業員のミスが多い
  5. 監査法人との連携が不十分

【決算別】決算早期化のポイント

では具体的にどのような手段を取れば、決算業務を効率化して先述したようなメリットを享受出来るのでしょうか。ここからは、決算早期化を目指すにあたって、多くの企業で実施される基本的な手段を紹介します。実際に取るべき手段は企業ごとの「阻害要因」によって異なりますが、ここで紹介する方法は汎用性が高く、簡単に決算の早期化が実現できるものなので、着手してみることをおすすめします。

個別決算の決算早期化ポイント6つ

子会社・関連会社などとの連携は考慮せず、1企業が単体で決算業務を行う「個別決算」の場合の、早期化のポイントを6つ紹介します。創業から5年以上経過した中小企業の場合は、事業規模が拡大して決算業務が多くなりはじめていると思います。ここで紹介する方法を実践して、効率的に決算業務を完了できるようにしましょう。

早期化のポイント1:締め日を前倒しする

早期化のポイント1つめは、「締日」を今よりも前倒ししてみることです。「締日」とは、会計上3月31日にその年度が終わる場合、年度内に計上する売上や費用などを受け付ける日にちのことで、企業ごとに独自に決めることが出来ます。例えば、3月20日を締め日とした場合は、3月21〜3月31日の売上や費用は翌年度に計上されるということです。締日を前倒しすることは、決算早期化に於いて簡単な方法で、外部への情報開示速度は早くなります。しかし決算業務効率が改善するわけではない点に注意が必要です。

早期化のポイント2:書類を電子化する

早期化のポイント2つめは、決算に必要な書類を電子化することです。従来の方法では契約書・領収書などは全て紙で保管をしていましたが、決算時に紙で作業すると、書類の整理や送受信に手間と時間がかかり、大きなタイムロスが生じます。必要書類も含め全て電子化することで、書類を参照する手間が削減されます。また、勘定科目ごとに自動仕訳できるシステムもあります。

早期化のポイント3:RPAやAI-OCRを利用する

早期化のポイント3つめは、RPAやAI-OCRを利用することです。「RPA」とは「ロボティック・プロセス・オートメーション」の略で、単純作業をロボットやソフトウェアに自動処理してもらうことをいいます。「AI-OCR」とはOCR(文字認識)にAI技術を導入したもので、オフラインの手書きの書類をAIによる文字認識で読み取らせる技術です。こうした技術を導入すれば、人が書類を見ながら機械に入力するよりも圧倒的に高速な集計作業を行うことが出来ます。

早期化のポイント4:マニュアルの整備

早期化のポイント4つめは、決算業務のマニュアル化です。決算業務は、会社ごとにやることが異なるものの、決算期ごとの業務は定型化出来ることがほとんどなので、決算早期化の実務マニュアルを作成して経理担当の従業員に覚えてもらいましょう。マニュアルの作成によって、各種作業を迷わずに進めることができ、新しい従業員も早く仕事を覚えられ、社員の育成にかかる時間も短縮できます。

早期化のポイント5:決算業務の棚卸しを行う

早期化のポイント5つめは、決算業務の棚卸しを行うことです。これはマニュアル化の際に行うと良いです。マニュアル化では、最短時間でより良い結果を生み出す手順を作りますが、そのためには決算業務に関わる全ての業務を把握しておく必要があります。「棚卸し」をする際は、非常に細かい業務も全て明らかにしておきましょう。そうすることで、マニュアル化する時に「誰がどの作業を担当するのか」を明確に振り分けられ、ミスが生じた際の修正依頼先や責任の所在の特定も早くなります。

早期化のポイント6:実施時期を見直す

早期化のポイント6つめは、実施時期を見直すことです。これまで決算業務の効率化を考えていなかった企業の場合、前例に習い期末に集中して決算業務を実施している場合が多いです。しかし、期末ではなくても実施可能な業務を期中にするように関連部署も含めて徹底することで、期末の業務量が減り、決算早期化と社外への開示速度も速くなります。

決算早期化の実現には基本的な事項を実施することが重要

この記事では決算早期化の代表的な阻害要因と、早期化のために実施できる6つのポイントを紹介しました。先述の通り、この記事で紹介したことは汎用性が高く、どの企業でも実施できるものです。基本的なポイントなので、阻害要因の特定に時間をかけられない場合は、ここで紹介した方法から着手してみましょう。また、決算早期化でお困りの際は、WorkVisionのサービスを検討されてみてはいかがでしょうか。詳しくは下記リンクをご参照ください。

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事例1:グローバル企業の決算早期化を実現する経理業務の効率化

株式会社武部鉄工所様

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