【会計システム】
グローバル企業の決算早期化を実現する
経理業務の効率化|株式会社 武部鉄工所様
お客様プロフィール
株式会社 武部鉄工所 様
トラック・バスの骨組みであるシャーシーフレームや足回り部品の製作を手がける株式会社武部鉄工所様。日野自動車グループの中核企業として、まもなく創立100周年を迎える歴史で培った独自の技術を活かし、物流・輸送に欠かせないモノづくりの一端を担っています。
所在地:神奈川県厚木市緑ヶ丘5-18-1
URL:http://www.takebe.co.jp/
導入の背景
事業の拡大と共に業務ボリュームが増大化
現在、国内でシャーシーフレームを造る会社は2社しかなく、日本を走るトラックの半数に当社のフレームが使われています。完成車メーカーに技術提案をしながら、モノづくりを行うのが当社のスタイルです。
厚い鉄板を曲げる「中厚板加工」のコア技術で他部品の展開も進め、2013年には新たに足回りのアスクルハウジングの生産を開始しました。従来は鋳物で造られていた同部品の板金化で製造ロスを削減し、生産工程の環境負荷を低減するなど、時代にマッチしたモノづくりを推めていますが、事業の拡大と共に、従来より利用していた会計システムでは増大化する業務ボリュームへ対応することが難しくなってきました。(羽石様)
導入の目的
機能制限に起因する決算報告への業務負荷
経理部の課題を整理していくなかで、先ず改善テーマとして挙げられたことは、従来のシステムの入力端末が1台という機能的な制限でした。これにより、一定の時期に集中する仕訳入力の業務に順番待ちが発生するなど、部門全体の作業効率が著しく低下することで、早期化が求められる決算処理に大きな業務負荷を要していました。
また、他の基幹システムとの連携ができず二重入力などの重複処理が予測されること、ファクタリングの導入に伴うAP(支払管理/経費精算管理)の業務改善が必要であることも課題として抽出され、ワンレンジ上のシステム導入の検討を開始しました。(羽石様)
導入のポイント
専用サポートセンターによる保守体制に安心感
新システムの選定ポイントとしては、従来の課題であった機能制限の解消と、煩雑な手作業を極小化でき会計データの一元化管理が見込めることでした。事業拡大に向けて安心して使っていける体制も含めて検討した結果、東芝ソリューション販売が提案する会計システム(SuperStream-NX)の導入を決定しました。
経営データの分析なども視野に入れ、管理会計に柔軟に対応できることも選定要件としていましたが、社内の各部門が利用する他の業務システムと連携できることも採用ポイントでした。業務の効率化に加えて、今後の事業拡大にも耐えられる拡張性の高いシステムだと認識しました。
日野自動車グループ企業が先行して導入して効果を上げている実績も考慮しましたが、東芝ソリューション販売の専用サポートセンターによる保守体制も大きなポイントでした。法改正・バージョンアップにも保守範囲内で対応できることに安心感を得ました。(井上様)
導入の効果
業務効率の向上で決算早期化を実現
導入したシステムは、クライアント端末への専用ソフトウェアのインストールが不要なWebアプリケーションでした。端末の分散化で同時並行処理が可能となったことで業務効率が向上し、決算の早期化が実現しています。
従来システムとの比較ですが、直感的で使いやすいユーザインターフェースも業務スピードの改善に繋がりました。明細を細かく管理することができる検索機能は有効に活用しています。(吉川様)
同時期に東芝ソリューション販売により構築された、資材・部品の「調達・買掛システム」ともデータ連携ができるインターフェースが備わっていることで、債務計上・支払依頼・支払実績の管理も容易となり、ファクタリングに要していた工数も大幅に削減できました。(児玉様)
今後の展望
意思決定の迅速化とビジネスプロセスの最適化へ
システムのリニューアルで、今後の事業拡大にも対応できる業務環境が整いました。また、ログ取得やマスタ履歴が標準装備されていることで、内部統制の強化も実現できました。人事システムなど他の基幹システムとのデータ連携、さらなる決算早期化の実現に向けた各部署からの分散入力なども、将来構想として検討を進めていきたいと思います。
当社は、お客様の海外進出に伴い、2005年に自社工場「タケベ・タイランド」を設立しました。
「日本のモノ造り技術」で、世界規格の製品を生産することにより、社会から信頼されるグローバルな企業を目指しています。
経営のグローバル化の実現には、国際財務報告基準(IFRS)などの法改正対応はもちろん、貸借対照表や損益計算書、事業費などのキャッシュ・フローをリアルタイムに把握することで、グループの経営データを様々な切り口から可視化し、的確な意思決定に活用できる環境が必要だと考えています。
これからも、ITを活用した意思決定の迅速化と全社的なビジネスプロセスの最適化を継続してまいります。(羽石様)
※この記事は2017年5月19日に取材した内容を元に構成しています。 記事内における数値データ、組織名、役職などは取材時のものです。