人事は、決して他人事ではない。

お蕎麦屋さんのメニューには、思わず首を傾げてしまうものがある。どうして、おかめ? 山かけ蕎麦/とろろ蕎麦の違いは? もり/ざるの差は海苔の有無だけ? など。その中に、「他人丼」というお品書きを発見。カツ丼、天丼、親子丼ならぬ他人丼とはいったい…。ご承知のように鶏肉と鶏卵だから親子関係だが、鶏卵に対してその他の肉を使えば他人の関係ということだ。誰が名付けたか知らないが、親子以外は皆他人と言い切ってしまうから潔い。

一説によると、江戸時代後期は「他人」と書いて「ひと」と読んでいたと言う。つまり、「他人事」は「ひとごと」になる。その頃は、組織で人事(じんじ)という呼び方がどこまで定着していたか不明だが、今は常用漢字の使い方として「他人」を「ひと」と読むことはせず、「ひとごと」はそのまま仮名表記か、「人ごと」で使い分けている。そうすることで「人事=じんじ」とは区別しているのだ。

組織内では、人事異動の時期になると、昇格、転勤、転籍など、本人のみならずその周囲までが妙に落ち着きを無くす。しかし、異動させる側は様々な角度から一人ひとりの情報を把握して、スムーズな異動のシミュレーションや発令を行わなければならない。それだけに、組織の動きを左右する人事は、単に「ひとごと」と捉えてはいけない側面がある。当人は「所詮、人事はひとごとさ」と呟くくらいの腰が据わった潔さも必要かもしれないが、会社は人を財産と捉える考えを持ち合わせていたい。

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