タイムカードやエクセル(excel)での勤怠管理。メリットやデメリット、システム化を推奨する理由

勤怠管理・就業管理におけるタイムカードやエクセル(excel)を用いた従来の運用方法における課題とシステム化

勤怠管理や就業管理における従来の運用方法は主にタイムカードやエクセル(excel)を利用して従業員の出勤・退勤時間を管理してきました。
しかし、DX化が求められる現代において従来の運用方法・管理体制ではDX化推進に対していくつものデメリットが存在します。
企業規模などによってはシステム化することが必ずしも正解ではありませんが、本コラムでは従来の方法によるメリットやデメリット、またシステム化することでどのような効果があるかなどを掲載しています。
今後システム導入を考えている企業様はご一読ください。

従来の運用方法

従来の勤怠管理には代表的に以下の2つが存在します。

タイムカードを用いた運用

従業員が紙のタイムカードを出退勤時に記入、もしくはカード挿入口に入れることにより記録がとられます。
出退勤の日時などがカードに記載されるため、それらを集計することで従業員の勤務日数や労働時間を集計し、給与計算などを行います。
タイムカードからの集計結果は主にエクセル(excel)などの表計算ソフトに手動で入力を行い、給与計算用以外ではデータをレポートにまとめるなど労働状況の分析に利用します。

エクセル(excel)をベースに運用

タイムカードとは違い、従業員の出退勤時に手動でエクセル(excel)に入力をします。
タイムカード同様に従業員の勤務日数、労働時間などを入力し、集計後に給与計算を行います。
必要に応じてレポートやデータ分析に利用し、また関数やグラフ機能を利用して従業員の勤怠状況を可視化するなども行います。

上記2つの運用方法では、従業員による打刻もしくは記入で出勤・退勤の記録を取り、そのデータを管理者が集計、計算をして給与計算や各種データに用いることになります。
ベースがエクセル(excel)管理になるため、カスタマイズ性という意味では企業規模によっては適している反面、主に手作業が発生するため、集計や計算に時間がかかることやヒューマンエラーのリスクがあります。
また手作業によるレポートや分析においても正確性に問題があるなどメリットとデメリットが存在します。
次の項でメリットやデメリットを詳しく解説していきます。

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タイムカードやエクセル(excel)運用のメリット

会社規模

中小企業などの規模の小さい企業であれば従業員数も少ないため、従来のタイムカードやエクセル(excel)運用であっても、システム導入にかかるコストなどを考えると費用対効果の面では有利であり、煩雑さもそこまでないためメリットがあると言えます。

各雇用形態への対応などカスタマイズ性が高い

システムでは雇用形態やシフト管理における登録作業が発生する一方、エクセル(excel)運用では新規の追加も容易であり、柔軟に対応できるメリットがあります。
従業員数にもよりますが、短時間労働や交代制の勤務などにも対応が可能です。

低コストでの運用が可能

タイムカードやエクセル(excel)運用の一番のメリットはなにより低コストで運用ができることです。
システムでの運用では導入やカスタマイズに費用がかかり、さらにはシステムを利用しての業務になるため、従業員の学習などに人的コストも割かれます。
低予算かつ、小規模の企業では従来の運用で勤怠管理・就業管理が行えます。

タイムカードやエクセル(excel)運用のデメリット

手作業による時間的コスト

企業規模が小さければそこまでの時間的コストにはなりませんが、多くなればなるほど出退勤の集計に時間が割かれてしまいます。
そのため担当する従業員の作業不可があがり、その他業務と並行作業となることから効率も落ちる懸念があります。

ヒューマンエラーのリスク

膨大な量の集計を手作業で行うと、人的ミスの可能性が非常に高くなり、集計データの正確性に問題が生じます。
正確な勤怠データが求められる本来ミスが許されない部門でもあるため、やはり企業規模次第ではこのようなデメリットが発生します。

待ち時間による作業効率の悪さ

タイムカードやエクセル(excel)での運用となると、従業員が個別に入力をすることから時間の遅延や待ち時間が発生します。
そのため、一定以上の企業規模でこのような運用を用いると入力が終わるまでの待ち時間の他、競合が発生し、作業効率の低下につながります。

データの分析制約(可視化できないので出勤率や労働時間の傾向を把握ができない)

勤怠管理・就業管理においては、従業員の勤務状況(日数や時間、休暇取得など)を正確に把握することが求められます。
従来のタイムカードやエクセル(excel)を用いた運用では、ヒューマンエラーの他、エクセルなどのグラフ機能を利用しても可視化には限界があるため、勤務状況の正確な把握が困難になる場合があります。

データの保管やバックアップのリスク

従来のタイムカードやエクセル(excel)運用の大きなデメリットとしては、データの紛失や破損、改ざんなどのリスクがあります。
手動でのバックアップや改ざん等の確認も一定は可能ですが、作業効率や時間的ロスを考えると、やはり一定以上の企業規模であればこれらをシステム化する必要性も発生します。

システム化にはメリット・デメリットを踏まえた判断が必要

企業規模の他、企業が求めるニーズや状況により異なる場合がありますが、従来の運用方法を続けるか、システムを導入するかの判断には以下のような考慮が必要になります。
企業規模や従業員数はもちろんのこと、業種や各雇用形態、労働パターン、予算、従業員の負荷などを総合的に判断する必要があります。

勤怠管理・就業管理においては、従業員の出退勤時間、残業時間、休日出勤の有無、有給消化など、様々な正確な情報が求められています。
メリット・デメリットを踏まえ企業の現状を考慮してシステム導入の有無を決定することをお勧めします。

システム化を推奨する理由

一定以上の企業規模であればシステムを導入することで、従来の運用での勤怠管理・就業管理のデメリットを解消し、効率的な管理を実現することができます。

出退勤の自動化:従業員が直接打刻や入力をすることなくPCのオンオフなどの機能で自動的に記録を行い、手間を軽減します。
正確なレポート・データの管理:自動化により集約されたデータに対してシステムが計算を行い、またそれらのデータの可視化を容易に行えるようになります。
これにより勤怠管理に求められる様々な情報をリアルタイムに把握し、さらには分析にも用いることができるため従業員の勤務傾向や評価データにも有効です。

適切な勤怠管理:システム導入により従業員・管理者それぞれが勤怠データを共有することが可能となり、正確な勤怠記録や勤務スケジュールなどをリアルタイムで確認できるようになります。そのため常にデータを確認し、適切な勤怠管理やタイムリーな対応が可能となります。

労務管理の効率化:システム導入により、人事部門総務部門、また経営者は勤怠管理に要する時間的ロスを削減できることから全体的な業務効率化が図れます。
また従業員の有給取得やシフト管理の調整もシステム上で容易に行えることから、労務管理全体の効率化も向上します。

法令遵守・セキュリティ対策:システム導入により、法令に基づいた勤怠管理が可能になります。
法令により定められる勤務時間や残業時間、有給取得などの適切な管理が行える他、セキュリティ面においてもデータのバックアップをシステム上で管理、アクセス制御やデータ暗号化などの対策が行えます。

勤怠管理・就業管理のシステム化は作業効率化やデータの正確性、透明性を向上させるだけではなく、法令遵守への対応や労務管理の負荷軽減などにも貢献し、従業員・管理者それぞれにメリットをもたらせ、企業の労働環境の改善に大きく作用する重要な取り組みとも言えます。

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