返品リスク軽減、期限良し、機嫌良し。

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“○給○足”「○の中に漢字を入れて四字熟語を完成せよ」この出題に、小学生の子どもが「月給不足」と答えたというから、父親の立場がなくなってしまった。もちろん、正答は「自給自足」。それにしても、子どもの感性は豊かというべきか、観察力が鋭いというべきか。

今でこそ世界屈指の食品加工技術を持つ日本だが、昔から自給自足の暮らしが根付き、様々な知恵を生かして食べ物の保存を行ってきた。干す・燻す・塩漬け・酢漬け・発酵など、丹念に手を加えることで長期間の保存を可能にし、食べ物を絶やさぬ努力を続けたのだ。しかし、飽食の時代という世相言葉が登場したように、食品加工用原料の大量輸入とともに食料自給率がどんどん下がり、代わりに廃棄食品が膨大に増えてしまった。そして、売られている食品には「賞味」「消費」「販売」の期限が明記され、消費者の意識もそこに集中する傾向になっている。

特に、コンビニエンスストアで食品を手軽に買い求める人が多くなると、店舗は商品の在庫状況や賞味期限切れのタイミングを見極め、補充・調整を行わなければならない。返品食品が多くなればなるほど廃棄食品も増える訳だが、もったいないを通り越し、むしろ虚しさがこみ上げてくる。食品に関しては、買う側も売る側も“機嫌良く”が大切なのだ。

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