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強い総務をつくるために総務コラム

「時間外労働の上限規制・年休取得の義務化」を確実に進めるには第2回 労働時間管理を各自に任せている職場での対応

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フレックスタイム制などを導入し、労働時間管理を各労働者に任せている職場では、「時間外労働の上限規制」や「年次有給休暇の取得義務」に対して、どのように施策を講じればよいでしょうか。

本コラムは、それらの職場における改正労働基準法への対応のポイントを解説します。

1.フレックスタイム制でも、時間外労働の上限を超えた場合の責任は「使用者」にある

「時間外労働の上限規制」と「年5日の年次有給休暇(年休)の取得の義務づけ」が盛り込まれた、今回の労働基準法改正は、人事関係者に大きな衝撃を与えました。

近年、「時間外労働を何時間行うか」、「年休をいつ取得するか」ということは、各労働者が自由に決定できるようになってきています。

人事関係者にしてみれば、「時間外労働が多くなったとしても、あるいは年休を取得しなかったとしても、それは労働者自身が決めたことで、会社としては責任をあまり負えない」というのが本音です。

しかし、今回の労基法改正により、時間外労働が法令に定める上限時間を超えたら、あるいは、年5日以上の年休を取得させなかったら、会社が法律違反を犯したことになり、使用者に刑罰が科せられる可能性が出てきたのです。

経営者や人事関係者にとって、これは大問題です。

とくにフレックスタイム制等が導入されていて、労働時間管理を各自に任せる状態になっている職場では、「時間外労働の上限をうっかり超えてしまった」という労働者が出てこないように、労基法改正への対応を的確に行わなければなりません。

それでは、これらの職場で実際に行われている労基法改正への対応を見ていきましょう。

2.各自に、目的を理解してもらい、労働時間をチェックしてもらうことがポイント

労働時間管理を各自に任せている職場における労基法改正への対応のポイントとしては、次の3点が挙げられます。

(1)時間外労働の上限規制」や「年休取得の義務づけ」の目的を各自に理解してもらう

労働者全員に「時間外労働の上限規制」や「年休取得の義務づけ」の目的、すなわち「長時間労働を防止して健康の維持増進を図ること」や「しっかり休むことにより、疲労回復を図り、私生活も充実させること」などを理解してもらい、自主的に労働時間管理や年休取得を行うようにすることが必要です。具体的には、労働時間管理やワークライフバランスに関する研修などを実施します。

(2)労働者が自分の労働時間をリアルタイムでチェックできるようにする

各自で時間外労働や年休取得を管理できるようにするツールも必要になります。具体的には、自社の勤怠管理システムを整備して、パソコンやスマホを使って自分の労働時間や休暇取得の状況をリアルタイムでチェックできるようにすること等を行います。

(3)会社は職務内容や成果で各自を評価していることをアピールする

会社は、時間外労働の多さや休暇取得の少なさ以外の要素で評価していること、例えば、職務内容や成果で評価していることを労働者にアピールすることも重要です。具体的に言えば、評価制度の基準を見直す、目標管理制度の厳格な運用を社内に徹底するなどの取り組みをします。

なお、これらの施策を講じても、時間外労働の上限を超えそうな労働者、休暇を取得しようとしない労働者については、フレックスタイム制等の対象から除外し、上司が労働時間や労働日を指定する働き方に切り替えるという「最終手段」をとらざるを得ません。

実は、このような「最終手段」があることを伝えると、フレックスタイム制の対象から除外されたくない労働者は、時間外労働抑制や休暇取得に真剣に取り組むようになり、改正労基法への対応が一気に進むことがあります。実際に「最終手段」を行うかどうかは別として、労働者に伝えることだけでもしてみるとよいでしょう。

ところが、このような対応策を講じても、時間外労働が上限を超えてしまいそうな労働者、年休取得が進まない労働者が残ることもあります。このような労働者は、とくに技術部門やシステム部門などに多く存在する傾向があります。次回のコラムでは、これらの労働者に対する対策について解説します。

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改正労働基準法への対応のポイントは・・・

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