持続可能な循環型社会と経済に
重要な役割を果たす古紙リサイクル
「紙」リサイクル業界の社会的使命
紙は情報を伝達するメディアとして、また物品を包んだり、運んだり、保管するための容器として、人間の営みに欠かせない役割を果たしてきました。インターネットやパソコンやスマートフォンが普及し、仕事の現場や役所などでの手続きにおいてもペーパーレス化が進展する時代となってもその役割は、変化することはあってもなくなることはありません。
紙という素材は木材から生成したパルプを原料として作られますが、グローバル経済の発展による全世界的な使用量が増加するなかで、CO2排出量の管理、資源の有効利用、環境保護などの観点から古紙リサイクルによって生まれる再生パルプの果たす役割、重要性も増すばかりです。また、廃棄物の減量という点でも古紙リサイクル業界は社会的な使命を帯びています。
古紙リサイクルがもたらす循環型社会の在り方
日本の古紙リサイクルの歴史は古く、平安時代の役所には古紙再生を担う部署があったと言われています。循環型社会であったことが知られている江戸時代には、古紙の商品化が進んで隅田川界隈には古紙問屋が軒を連ねていたようです。昭和の高度成長時代を経て古紙リサイクルの分野でも機械化・工業化が進むにつれて、30年ほど前に事務処理についてもOA化が始まりました。
平成12年(2000年)に制定された資源循環型社会形成推進基本法によって廃棄物の減量が義務化され、さまざまな廃棄物・リサイクル関係の法律が一体的に整備されたことで事務手続きや決済処理なども増加、古紙リサイクル業界においてもシステムソリューションの普及が過去20年ほどの間に急速に進んできています。
同時に経済のグローバル化も急速に発展したことにより、古紙回収率や利用率における先進国であり、異物の混入が少なく細かな分別による品質の高さが評価されている日本の古紙の輸出も増加しています。日本国内においても全世界で見ても、ダンボールや紙容器に使われる板紙の生産・流通が増加したことに加え、その原材料となる古紙再生パルプの国境を越えた需給バランスの変化が新たなビジネス要素として浮上しています。日本の古紙リサイクル業界もまた、国際的かつ流動的な価格変動への対応という難しい課題に直面しているのです。
評価されてきた「メイドインジャパン」の高い品質を維持しながら、それを担保してきたリサイクル業界の仕組みやノウハウを今後も進化させていくことは、持続可能なビジネスという点でも喫緊の課題となっています。資源の有効活用、持続可能型の社会実現への取り組みを率先してきた古紙リサイクル業界において、業務効率の改善、人為的なロスの低減、経費コストの削減のためのシステム導入、ソリューションの重要性は今後もさらに高まっていくと考えています。
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