2020年01月30日
カテゴリ:財務会計
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勘定科目とは?
勘定科目とは、企業の取引やお金の流れを記録するために、名前をつけてわかりやすくしたものです。勘定科目は「貸借科目」と「損益科目」の2つに分かれており、貸借科目は貸借対照表の作成に、損益科目は損益計算書の作成に使われます。
勘定科目が必要な理由
勘定科目は、誰が記載しても誰が見てもわかるようにするために必要な項目です。勘定項目ごとに仕訳していくことで、お金の流れが分かりやすくなります。それぞれの項目の内容をしっかり把握して正しい仕訳をすることで、貸借対照表や損益計算書の情報から、会社の財政状況を読み取ることができます。
勘定科目の設定の仕方
勘定科目は、特に決まっているわけではなく、会社や個人で自由に設定できます。ただし、取引先や金融機関にも通じるように一般に使われているものを使用するのがおすすめです。勘定科目がきちんと分類されていれば、そこから経費の流れが読めるので無駄を省いて収益を上げるのに役立ちます。また、確定申告では消費税、事業税、固定資産税などの税金を計算する場合に租税公課という勘定科目を使用します。
主な勘定科目5種類
勘定科目は、資産、収益、負債、純資産、費用の5つの項目に分けられます。そして、この項目は決算書に必要な貸借対照表と損益計算書に連動しています。貸借対照表は財務状態を知るための書類なので資産、負債、純資産を記載します。損益計算書には、収益と費用を記載して売上とその費用などを把握します。
勘定科目1:資産
資産とは、将来的に会社の収益になる見込みがある経済的価値のことをいい、流動資産と固定資産に分けられます。流動資産には、「現金や預金」「売上債権」「棚卸資産」が入ります。有価証券や立替金や未収益金などはその他流動資産になります。固定資産は有形と無形に分けられ、土地・建物・船舶・車両・機械・工具備品などは有形資産になり、借地権・特許権・ソフトウエアなどは無形固定資産となります。投資有価証券や出資金、長期貸付金などは投資その他資産になります。
勘定科目2:負債
負債とは、将来的に返済する義務のある現金や物のことで、流動負債と固定負債に分けられます。流動負債は、「買掛金」や「支払手形」などがあり、「短期借入金」や「前受金」などはその他流動負債に分けられます。固定負債には、「長期借入金」「社債」「退職給付引当金」などが入ります。支払期日が決算日の翌日から起算して1年を超える場合は長期借入金となり、1年以内の場合は短期借入金となります。
勘定科目3:純資産
純資産とは、会社の資産から負債総額を差し引いた金額のことで、差引金額がマイナスでも純資産と呼びます。純資産には、資本金や資本剰余金、資本準備金、自己株式などの事業の元手になる資金が分類されます。資本金は、出資者が運転資金として会社に払い込んだ資金のことです。資本剰余金は、資本取引から生まれた剰余金のことで、株主への配当原資として認められています。
勘定科目4:収益
収益とは、事業による売上や商品やサービスの販売によって得た収入のことで、資本を増やすものをいいます。「営業収益」「営業外収益」「特別利益」の3つに分けられます。営業収益の勘定科目は「売上」「雑収入」など、特別利益は「固定資産売却益」「償却債権取立益」などになります。
勘定科目5:費用
費用とは、生産や取引など事業を行うために支払う金銭のことです。費用は「売上原価」「販売費および一般管理費」「営業外費用」「特別損失」の4つに分けることができます。売上原価には「仕入れ」販売費および一般管理費には「広告宣伝費」営業外費用には「支払利息」特別損失には「投資有価証券売却損」などが含まれます。
勘定科目はそれほど難しくはない
勘定科目は項目も多く、仕訳するのも大変だと思うかもしれませんが、借方(左)と貸方(右)のルールさえわかればそれほど難しいものではありません。まずは基準となる資産・収益・負債・純資産・費用の5つを覚えて、借方の勘定科目の相手となる貸方の勘定科目を合わせていけば、だんだん分かってくるはずです。勘定科目が分かって適切な会計管理をすれば、取引の流れを把握でき、経費の無駄を省いたり収益の見込みの判断ができ、これからの経営に役立てていくことができます。なお、WorkVisionの提案する財務会計システムでは、勘定科目の集計科目も、システムで自動設定される集計科目の他に、ユーザーにて任意集計科目を作成可能です。また、仕訳の入力補助機能として、仕訳パターン入力、定例仕訳入力、過去伝票複写入力、外部データ取込等を標準装備。経理担当者の入力負担を軽減することができます。経営状況をリアルタイムに把握できるシステムを上手に利用しましょう。
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