ERPによる全体最適のデメリット3つ|それらへの対処方法について解説

2020年12月01日

カテゴリ:販売管理

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ERPとは

ERPは「Enterprise Resources Planning」の略です。ERPとは、企業が所有する「人材・生産・会計・情報・時間・知的財産」などを効率的に管理するための計画を意味する「企業の資源計画」です。

現代企業においてERPはITツール化され、これを導入することで、各部署に散在していたデータや業務を一つに集約することができるようになりました。今やERPは、経営の効率化を図るうえで欠かせないシステムとなっています。

ERPを導入する目的とは?

ERPを導入する目的は「経営の合理化」です。従来のビジネスでは、各部署が個々で業務を行っていたことで、必要な情報を探すのに手間がかかり、マネジメントに時間を要していました。

しかし、現代企業にはスピーディーかつ正確な経営が求められています。ERPの導入で、各部署でバラバラだったデータを一括管理し、知りたい情報をリアルタイムで入手することができます。

ERPの導入は、経営の合理化と事業の競争力を高めることが可能です。

ERPによる全体最適のメリット・デメリットについて

企業における全体最適とは「組織全体としてベストな状態で機能すること」です。ERPを導入することで全体最適化が可能になりますが、実際に企業の経営においてどのような影響がでるのでしょうか。ERPによる全体最適のメリットとデメリットについてご紹介します。

ERPによる全体最適のメリット

ERPは、社内データを一括で管理するだけではなく、部署ごとや社内全体の業務プロセスを見直し、全体を最適化することで効率的な業務を行えるよう改善します。

これにより各部署同士の連携がスムーズになり、合理的な経営ができるため、企業全体での生産性向上が期待できます。全体最適化は、業務の効率化と生産性をアップさせ、業績をさらに伸ばすための重要なポイントです。

ERPによる全体最適のデメリット3つ

ERPには、社内業務を全体最適化するためのメリットが多くあり、多くの企業が積極的に導入しています。一方で、デメリットがあることも把握しておかなくてはなりません。ここからは、ERPの全体最適のデメリットを3つご紹介します。

ERPによる全体最適のデメリット1:高コストが発生する

ERPによる全体最適は、企業の全業務の一括導入が必要になるなど、部分最適よりも最適化に広さが生じるため、導入には多くのコストが発生します。製品によって導入費用は異なりますが、数千万円に上ることもあるため、導入する際は十分に検討しましょう。 また、導入に向け社内全体の調査やERPの検証テストなどを行う必要もあり、付帯コストも発生します。

ERPによる全体最適のデメリット2:導入までに時間がかかる

ERPの導入は企業の全業務に関わるため、自社に適したものを選定するには時間がかかります。

また、ERPはパッケージとして販売されており、そのパッケージの機能が自社の業務内容と同じとは限らないため、カスタマイズを行うことになれば、その作業時間が発生します。

ERPによる全体最適のデメリット3:生産性が低下する部署もある

全体最適は、企業全体の生産性向上を目的に行うものですが、一部の部署では生産性が下がってしまう恐れがあります。

全体最適を行うためのERPは、各部署の業務に適応するための機能不足や、機能として弱い部分がある場合があります。例えば、ERPの販売管理の機能を見てみると、販売管理の専用パッケージではないため、自社の細かな要求に対応することができず、自社の販売管理の業務に合わない部分が多く発生することもあります。

これは、販売管理の業務だけでなく、購買管理、在庫管理、生産管理、財務会計などの全ての業務に当てはまります。それによって効率が下がり、生産性が落ちてしまう部署が発生することが考えられます。前項でも触れましたが、自社の細かな要求に対応するためにカスタマイズが多く発生してしまい、導入期間の長期化やコスト的にも問題が起きることもあります。

業務パッケージによる部分最適のメリット・デメリットについて

ERPによる「全体最適」がある一方で、業務パッケージによる「部分最適」という考え方もあります。部分最適とは、全体最適とは異なり、企業の核となる部署やシステムなどを個別に最適化して、業務課題を解決することです。

では、部分最適にはどのようなメリットやデメリットがあるのか見てみましょう。

業務パッケージによる部分最適のメリット

業務パッケージによる部分最適のメリットは、部分最適化した部署や部門の生産性が上がることです。

例えば、販売管理であれば、業務に特化した専用パッケージのため、細かな要求に対応できる機能が事前に用意されており、素早く各業務を最適化することができます。そのため、効果を実感しやすいのが魅力です。

また、最適化する範囲が限られるため、全体最適よりも最適化に費やすコストや時間を抑えることができます。

業務パッケージによる部分最適のデメリット

業務パッケージによる部分最適のデメリットとして挙げられるのが、企業全体の生産性が落ちてしまう可能性があることです。最適化された部署や部門は生産性を上げることができるものの、一部のみの最適化では他の部署との差が出てしまいます。

すると、この差が徐々に企業全体へ影響を及ぼします。また、各部門のデータ連携が弱いこともあり、企業全体として生産性を上げることはできません。

ERPや業務パッケージ導入によるデメリットへの対処方法とは?

企業がERPや業務パッケージを導入することで、たくさんのメリットが得られる反面、コストや時間、企業全体としての生産性などの観点でデメリットも存在します。これらのデメリットを解消するには、「ベスト・オブ・ブリード」による部分・全体最適化が有効です。

ここからはベスト・オブ・ブリードとはどのような手法なのか、ご説明します。

ベスト・オブ・ブリードとは?

ベスト・オブ・ブリードとは、企業の基幹業務システムを構築するときに、各分野にとって優秀なソフトウェア製品を選んで組み合わせ、システムを築き上げる方法です。

この方法は、世の中でリリースされている各分野の優秀なソフトウェア製品を選択し、データ連携基盤の活用により組み合わせることで、ERPや業務パッケージ導入のデメリットをカバーして、部分最適を維持しつつ全体最適化ができる非常に有効な手段で、ERPの目的と同じく「経営の合理化」を実現できます。

基幹業務システムには、ベスト・オブ・ブリードとデータ連携で対処しよう

基幹業務システムを再構築する際は、メリットだけではなくデメリットにもしっかりと目を向けることが大切です。ERPや業務パッケージのデメリットへの対策をしっかりと立ててから導入しましょう。

WorkVisionの販売管理システムは、クラウドネイティブなベスト・オブ・ブリード型が特長の一つです。

営業支援・マーケティング情報提供・ビッグデータ分析サービス・BtoB電子商取引など、必要な時にクラウドサービスとの連携が、Web-APIやEAI(Enterprise Application Integration)などのデータ連携基盤により実現します。また、クラウドサービスとの連携であれば、期間に応じた料金を支払うサブスクリプション方式で期間契約/費用計上でき、必要な時のみの利用ができます。

WorkVision販売管理SaaSクラウドサービスでは、従来のシングルテナント型サービスに加え、マルチテナント型のサービスを提供しています。サービスリソースを多くのユーザー企業で共有することにより、サービスを安価に利用することができ、企業の生産性向上に有効です。

基幹業務システムの課題|株式会社WorkVision

業務プロセスを改善できる。ベスト・オブ・ブリードの販売管理システム。

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