2018年09月04日
カテゴリ:公共
誰が言ったか「ルールは守るためにある」という教え。しかし、本当にそう言い切れるだろうか。生活していると、私たちは実に様々なルールに遭遇する。なかでも、複雑で種類が多いのが法律というルールだ。法律は守らないと処罰の対象になってしまうので、人々には「守るため…」という意識が定着しているのかもしれない。身近なスポーツやゲームでも、一定のルールのもとで進行しないと成り立たないことは誰もが理解できるように、ルールは「守るため」よりも、むしろ「秩序を維持するため」にあると考えるべきではないだろうか。社会は多種多様な考えを持つ人の集まりなので、ルールを定めないと無法地帯と化す恐れがあるのだ。
ルールによる秩序の維持は、当然、ビジネスでも存在する。よく耳にする「内部統制」は、事業を行う団体の従業員全員が遵守しなければならない組織内のルールだ。ルール無視が原因で何らかの問題が生じると、事業活動の存続に黄色信号が点灯する。一般企業だけではなく、社団・財団の名が付く公益法人も同様だ。事業内容の公益性、あるいは営利を目的としないなど、主務官庁が承認し、原則として税制上の優遇措置も受けられる法人である以上、財務・会計面での内部統制はしっかりしておきたいところだ。人は、縛られて窮屈になることを嫌う動物だが、一つひとつのルールには意味があることを肝に銘じて社会と関わっていこう。
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