2020年02月04日
カテゴリ:財務会計
経費管理とは?
経費管理とは、単純に従業員が使用した経費を記録するだけではありません。経費管理には、予算と経費の使用状況を比較したり、経費の不正利用を防ぐなど、会社の資金を運用するうえできわめて重要な業務です。会社の利益確保のために経営分析を行ない、会社の資産をしっかりと守るためには、適正な経費管理が必要不可欠です。
会社の経費を管理
従業員にとって経費といえば、交通費や交際費の承認や清算などのイメージがありますが、会社にとっての「経費」とは、もっと大きな意味を持ちます。なぜなら、商品の仕入れ値や設備投資費はもちろん、人材育成のための教育費や従業員に支払われる給与など、会社を運営するうえで使用した支出のすべてが経費にあたるからです。会社の経費を管理することは、会社の支出を管理することと同じです。
経費管理の重要性
経費管理が行なわれていなければ、月や年ごとの正確な利益を算出することができません。それでは正確な経営分析を行なうことができず、会社の信用を失うことにもつながります。また、当期の経費管理が適正に行われていれば、来期の資金需要を予測することができます。目標の達成には、予測にもとづく計画的な経営が必要です。もちろん、経費の無駄な使用や不正使用を防ぐことは、会社の資産を守ることにつながります。正しい経費管理が、会社の利益拡大を生むのです。
経費管理4つの方法とは?
経費管理の具体的な業務には、使用された経費を清算し勘定科目や部署別に仕訳を反映させていく作業から、実績と予算との差異を把握して原因の調査と改善を行なうことまで、膨大な作業が含まれます。この業務は予実管理と言われますが、外部へ報告するものではなく、社内に向けたものなので、経理上では管理会計と呼ばれます。経費管理には、現在おもに4つの方法があります。
経費管理の方法1:表計算ソフト
従業員が申請用紙やエクセルなど表計算ソフトで作成したフォームで経費の使用を申請し、上長の承認を得たものが、経理に回されます。経理担当者は、エクセルで作成された経費管理表に記帳し、経費を集計します。その後、支払い処理、および総勘定元帳や現金出納帳への転記を行ないます。エクセルのシートを使った経費管理は、煩雑な作業が多くてミスが発生しやすく、時間もかかります。システム構築の手間や、会計ソフト購入の費用がかからないため、かつて主流だった手法ですが、現在は減少傾向にあるようです。
経費管理の方法2:市販の会計ソフト
提出された経費を、市販の会計ソフトを使って勘定科目を確認しながら、仕訳帳に入力していく方法です。安価なものから高価なものまでありますが、エクセルのみで行っていた業務を効率化できるため、今では多くの企業で会計ソフトが用いられています。ただし、あくまでも人の目と手入力で転記を行なうので、ミスの発生を完全に防ぐことはできません。
経費管理の方法3:自社オリジナルの経理システム
企業によっては、自社オリジナルで経理システムを開発して、経費管理を行っているところもあります。とくにIT企業に多く、自社の仕組みに合わせたシステムを構築できるため、うまく運用できれば、業務の効率化が大きく期待できます。但し、経費管理システムの開発には大きな手間がかかるうえ、ノウハウの乏しい企業には非常に難易度が高いことがデメリットと言えるでしょう。
経費管理の方法4:ITベンダーが提供する経理システム
ITベンダーが提供する経理システムの中には、自動仕訳機能を使って、わずらわしい経費の清算業務を効率化できる機能が装備されているものがあります。従業員が経費精算システムにアクセスして経費の申請を行い、上長が承認すると、あらかじめ設定された勘定科目への仕訳が自動的に反映されます。手入力ではなく自動仕訳を用いることで、ミスの発生を大幅に抑えることができるほか、会計システムとの連携機能を持ったものを使えば、経理業務をさらに効率化できます。
経費管理にシステムを利用するメリット
経費管理にシステムを活用して、ペーパーレス化やRPAを導入する企業が増えています。働き方改革と生産性向上を実現させるには、業務の効率化とコスト削減が必須だからです。電子帳簿保存法により認められるようになった、国税関係帳簿書類の電子データ化は、情報の検索性を向上できるほか、管理コストや紛失のリスクを減らすことが可能です。RPAとは「Robotic Process Automation」の略で、業務をロボットによって自動化させることをいいます。手間がかかるのが難点だった不正の照合なども、RPAなら自動でチェックすることができます。
経費管理は会社の利益を左右する重要な業務
この記事では、経費管理の重要性と経費管理を行なうための方法とメリットを解説してきました。自社の経費管理に、問題や改善点が見つかった方も多いかもしれません。経費管理は会社だけでなく、個人事業主にとっても利益を左右する重要な業務です。少しでも業務を効率化して、会社をよりよくしていきましょう。WorkVisionのシステムを使えば業務の効率化ができます。詳しくは下記リンクをご覧ください。
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