2020年05月11日
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高圧ガス容器の管理業務を効率化するRFIDとは
高圧ガスの容器管理に利用されるRFIDは、容器(ボンベ)に貼られたRFタグを、ハンディターミナルで情報を読み取るシステムを指します。RFタグには、容器記号、容器番号、ガスの種類、耐圧検査実施日、充填日、出荷日、納入日、回収日などの情報が入力されています。
高圧ガスは圧力が高く、爆発性、可燃性、支燃性、毒性などの危険があり、配送に使用される容器(ボンベ)は、高圧ガス保安法の下で適正な管理が義務付けられています。
高圧ガス事業者は、放置・不明容器・長期滞留容器の撲滅、容器の期限管理の徹底等、容器(ボンベ)資産の有効活用のため、配送先を含めた在庫管理が求められています。
また、長期間放置された容器は、破裂などの危険性があるため、高圧ガス保安法で、出荷と回収の記録が必須とされていますが、高圧ガス事業者の多くは、複数のガスメーカーとの取引があるため、配送先や倉庫内に仕入先の異なる容器が多数混在していることが多く、所在や貸出状況などの容器管理が難しくなっています。この煩雑な業務に有効なのが、RFID(Radio Frequency IDentifier)の活用です。
RFIDを活用すると、距離が離れていても情報を読み取ることが出来るなど、これまでのバーコード利用に比べて情報管理が簡単になり、様々な業種でも活用シーンが広がっています。
在庫管理業務で見るRFIDの特長3つ
では、RFIDには具体的にどのような特長があるのでしょうか。ここでは、一般的な商品の在庫管理も含めて、RFIDの特長を紹介します。
RFIDの特長1:タグの汚れやタグが隠れていても問題なし
RFIDの1つ目の特長は、RFタグが汚れていたり、汚れによってタグが見えない状態でも情報の読み取りが可能なことです。従来は、バーコードが汚れたり輸送中などに削れてしまった場合は情報の読み取りができなくなっていました。しかし、RFIDはバーコードではなく、タグに内蔵されているメモリとの交信ですので、タグの表面が汚れたり削れていても情報の読み取りには影響しません。
RFIDの特長2:棚卸の効率化
2つめの特長は、RFIDで効率よく棚卸ができるようになることです。棚卸しの作業は、倉庫や店舗にある在庫を実際に目で見て数量を確認するため、社員全員が総出で対応する場合もあり、時間も労力も必要になります。しかしRFIDを使えば先に紹介した通り、倉庫の奥にある商品も、箱のなかの商品も、簡単に確認することができます。
RFIDの特長3:箱の中の商品を取り出さなくてよい
3つ目の特長は、段ボール箱に梱包して納品される小型商品が例となりますが、箱の中から商品を取り出さなくてよいことです。これまでの商品の検品作業は、梱包されている箱から商品を一つ一つ取り出してバーコードを読み取り、入荷・出荷などの確認を行っていました。しかし、RFIDでは、数メートルから数十メートルの距離にタグとリーダーが近づけば読み取ることが可能です。商品が入ったダンボール箱にリーダーをかざすだけで確認作業を完了できます。
容器管理クラウドとRFIDのスムーズな連携
WorkVisionの容器管理クラウドは、SaaS(Software as a Service)でサービスを提供しています。個別に自社用のクラウド環境をご要望の場合は、別途PaaS(Platform as a Service)環境でのシステム導入もご提案可能です。RFIDを利用することで、JIMGA(一般社団法人日本産業・医療ガス協会)の取り纏めた業界標準情報を高圧ガス容器に持たせることができ、容器管理の精度が向上します。容器の早期回収による回転率の向上、長期に亘って停滞している容器や不明となっている容器を減少させることにも有効です。
RFIDを活用して在庫管理・運用を一括管理しよう
この記事では、一般的な在庫管理も例に挙げ、RFIDの特長を3つ紹介しました。RFIDを導入すれば倉庫内の商品情報を一括で読み取ることが出来るので、出入庫管理作業を短時間で終了できます。下記のページでは、WorkVisionが提供している容器管理ツールの詳細や、導入事例を紹介しています。高圧ガス容器管理業務の効率化を検討されている方は、ぜひご一読下さい。
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