2020年03月26日
カテゴリ:総務
OKRとは英語の略称?
OKRとは、企業の目標管理の方法の1つで、英語の「Objectives and Key Results」の略称です。日本語では「達成目標と主要な結果」と訳されます。Objectiveは「組織全体の目標」のことを指します。一方で、Key Resultは「組織全体の目標(Objective)」を達成するために「鍵となる成果」のことです。この記事では、そうしたOKRを導入するメリットや、運用するためのポイントを紹介します。
OKR導入のメリット3つ
OKRは、Google様やFacebook様などシリコンバレーの有名な企業が導入していることで、これまでの目標管理の方法であるMBOに代わって近年大きな注目を集めています。そのような企業は、なぜOKRを導入しているのでしょうか。それは、組織全体で共通の目標を持つことで社員同士の団結力を高め、コミュニケーションを活性化させることができるからです。ここでは、そのようなOKRがもたらすメリットについて、詳しく解説します。
OKR導入のメリット1:会社と社員の目標の連動
1つ目のメリットは、会社の目標と社員の目標を連動させることで、全社員が一丸となって会社の目標達成のために活動できるという点です。OKRでは、組織全体の目標(Objective:以下、目標/組織目標)を達成するための鍵となる成果(Key Result:以下、鍵となる成果)を、下位組織や組織内の社員の目標として設定します。それらの目標を達成するための鍵となる成果を、さらにその下の組織の組織目標として設定していき、最終的には会社の目標は全社員の目標まで細分化されていきます。そのため、社員1人ひとりが目標を達成することによって、組織目標が自然と達成されるという仕組みになっています。たとえば、企業の売り上げ1億円という組織目標に対して、「売り上げ〇〇円アップ」と「コスト〇パーセント削減」という2つの鍵となる成果を設定し、営業部門には「売り上げアップ」の目標が、製造部門には「コスト削減」の目標が設定されるなどの例が挙げられます。こうすることで、組織全体が一体となって目標達成のために突き進むことができます。
OKR導入のメリット2:優先事項を明確化できる
2つ目のメリットは、社員が優先して行うべき仕事が何なのかが明確になるということです。OKRでは、組織目標を達成するための鍵となる成果を設計することで、「鍵となる成果につながる仕事は組織のためになるから優先順位が高く、そうでない仕事は優先順位が低い」ということが社員にとって分かりやすくなります。行うべきこととそうでないことがはっきりすることによって、時間を浪費することがなく、効率的に仕事に取り組むことができます。
OKR導入のメリット3:社員のエンゲージメントの向上
3つ目のメリットは、社員の仕事に対するモチベーションやエンゲージメントが高まるということです。OKRでは、個人の目標を達成することによって、組織目標が達成される仕組みが築かれています。すなわち、社員が自身の目標を達成することで、企業全体の目標達成に貢献する感覚を持ちやすくなります。また、目標は社員がその目標を達成できるかどうか微妙な難易度のものを設定します。そのため、社員は「自分が所属する企業の役に立つ仕事がしたい」「チャレンジングでやりがいのある仕事がしたい」という欲求を満たすことができるので、積極的に仕事に取り組むようになります。
OKR運用のポイント3つ
このように、OKRを導入することで企業や社員にとって様々なメリットがもたらされます。しかし、たとえOKRにどれだけ素晴らしいメリットがあったとしても、正しく運用できなければその効果は十分には現れません。むしろ、逆効果になってしまう可能性があります。そこで、ここからはOKRを運用するためのポイントについて、正しく運用することができなかったときの事例も踏まえながら詳しく解説します。
OKR運用のポイント1:目標と結果を企業全体から細分化する
1つ目のポイントは、それぞれのチームや社員1人ひとりの目標(鍵となる成果)を、全社目標から細分化させることです。はじめに企業全体の鍵となる成果をもとにチームの目標と鍵となる成果を設定し、それをもとに社員1人ひとりの目標と鍵となる成果を設定します。なぜなら、そうしなければ会社の目標と社員の目標が連動しないため、社員は仕事に優先順位をつけられず、エンゲージメントも向上しないからです。そのため、目標と鍵となる成果は組織全体、チーム、社員の間で互いに関連させることが必要となります。
OKR運用のポイント2:進捗状況を共有する
2つ目のポイントは、組織全体でOKRとその進捗状況を共有することです。そうすることで、チームや社員の間でOKRの進捗状況を確認しあったり、目標の達成に向けて互いに協力しあったりするようになります。OKRの特徴の1つとして、社員同士の団結力を高めコミュニケーションを活性化させることがあります。しかし、チームや社員の間でOKRとその進捗状況を共有しなければ、団結力は生まれずコミュニケーションのきっかけもないため、その特長を活かすことができません。そのため、目標と鍵となる成果を設定した後は、それらを組織全体に周知させることが必要です。
OKR運用のポイント3:評価測定は迅速に行う
3つ目のポイントは、目標が達成されたかどうかということを素早く評価、測定することです。OKRは1ヶ月から4半期程度の非常に短い期間で行うことが良いとされているため、評価や測定に1カ月もかけていては、非常に効率が悪くなってしまいます。また、その期間で社員のモチベーションが低下してしまう可能性もあります。短期間で評価測定を行うためには、目標や鍵となる成果を数値化し定量的に判断することが大切です。ツールなどを用いて効率良く管理すると良いでしょう。
OKRについて知識を深め効果的に運用しよう
いかがでしたでしょうか。この記事では、OKRの導入を検討している方々に向けて、OKRがもたらすメリットやその運用方法について、詳しく解説しました。しかし、OKRを完璧に行うことは簡単ではありません。組織全体でOKRを共有したり、素早く評価測定したりすることは非常に困難です。もしかすると、ツールを活用することでそうした問題が解決されるかもしれません。会社を大きく成長させるためにも、一度はご検討されることをおすすめします。詳しくは以下のページをご覧ください。
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