目標を設定、次は目標の可視化を。

2019年01月07日

カテゴリ:オピニオン

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全社一丸が、OKRの基本

あなたは三文字頭字語をいくつ言えるだろうか。そもそも三文字頭字語自体、TLA(Three-Letter Acronym)と略されるくらいだが、アルファベット三文字で表すものと言えば、昔はテレビ局やラジオ局の社名をすぐに連想したものだ。

しかし、今では周囲がTLAだらけになり、一つひとつの意味を理解するのがたいへんになってきた。SNSやLCCなどは日々の生活で身近過ぎるくらい身近になったが、ビジネスの世界では、まだまだ耳に馴染まない多くのTLAが登場する。

なかでも、経営の成長戦略で重要視されている三文字頭字語がOKRだ。Objective Key Result、つまり「目標と主要な成果」を意味し、会社が取り入れる目標管理に使われる概念だ。会社全体が達成するべき目標(Objective)について、グループや個人単位で成果(Key Result)に落とし込むフレームワークとして注目を集めている。そのため、耳に馴染んできている人も多いのではないか。

近い考え方としてKPI(Key Performance Indicator)があるが、部署単位で実施するKPIに対し、OKRは会社の全ての部門、および全社員が会社の目標達成に向かってベクトルを合わせる。これにより、自分の目標が会社全体の目標とオーバーラップするだけでなく、目標達成に向けて自分の役割や立ち位置が明確化されるメリットがある。

OKRに欠かせない要素

OKRを実践していく過程で、パフォーマンス向上につながるいくつかのキーワードを紹介しておこう。まず、「挑戦する意識」だ。個人的な目標設定は、あくまで個人の範疇に留まってしまうが、OKRでは一見達成が困難に思えるような目標でも、会社が社員の気持ちに訴えかけることで、個人には更に取り組む気持ちが宿り始めるものだ。

次に「ビジョンの共有」だ。様々な事業部門から横断的にメンバーが集い、プロジェクトが立ち上がるケースがある。この時、プロジェクトの目標設定が独立していたり、メンバーの一人がいる部門で実践中のKPIを優先させたりすると、生産性を下げてしまう懸念が生じる。そうならないためにも、ビジョンの共有が大切だ。

そして三つ目に、「変化を受け入れる柔軟さ」を持つことをあげておきたい。目標達成までの過程では、社会情勢の変化に伴うプランの見直しを余儀なくされる場合も少なくないだろう。OKRでは、そうした変化を受け止め軌道修正することも要求されるはずだ。ChallengeとShareとFlexibilityがキーワードとしてクローズアップされるなら、OKRに重要になるのは「CSF」ということか。また新しいTLAが誕生するのだろうか。

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