2020年04月22日
カテゴリ:プラットフォーム
BCP対策とは
BCP対策とは、災害やシステム障害が発生したときなど、業務がストップしないように予め計画を立てておくことです。BCPは「Business Continuity Plan」の略称表記で、「事業継続計画」を意味します。災害やシステム障害の被害を最小限に抑え、事業を可能な限り維持するための計画です。トラブルが発生する前に備えておくことが、BCP対策には必須です。
BCP対策のポイント8つ
BCP対策で重要なことは、災害・システム障害が発生したときに優先すべきこと、やるべきことを明確化し、復旧までの対応を社内で共有しておくことです。具体的には、対応の優先順位を決め、復旧できる時間を予測し、復旧までの間に提供できるサービスや、代替できる設備等を明確化します。BCP対策のポイントを8つご紹介しますので、急なトラブルが発生しても、それを迅速に実行できるようにしましょう。
BCP対策のポイント1:優先すべき事業を明らかにしておく
BCP対策のポイントの1つ目は、優先すべき事業を明らかにしておくことです。災害やトラブルで事業がストップしたときは、企業の経営にもっとも影響が大きい事業から優先して復旧させる必要があります。影響が小さい事業から復旧させていくと、復旧が終わる前に企業経営が成り立たなくなる危険性があるからです。企業にとってストップしたときに影響が大きい事業は何かを、あらかじめ分析しておくことが重要です。さらには、復旧しなければいけない要素についてもチェックシートにまとめるなど、視覚化しておくとよいでしょう。
BCP対策のポイント2:目標復旧時間を決めておく
BCP対策のポイントの2つ目は、目標復旧時間を決めておくということです。特に、ポイントの1つ目で策定した「優先して復旧すべき事業」について、どの程度の時間で復旧しなければ経営に支障をきたすのかシミュレーションしておきましょう。復旧できなくても、部分的な回復で一部の事業が行えるようであれば、復旧のレベルごとに目標時間を設定しておきます。この目標復旧時間は、あらゆる事態を想定したパターンを作っておくと安心です。例えば、停電でオフィスビルが使えなくなるパターンと、災害で建物から出られないパターンでは目標復旧時間が変わってきます。
BCP対策のポイント3:緊急時の対応をあらかじめ顧客と話し合っておく
BCP対策のポイントの3つ目は、緊急時の対応をあらかじめ顧客と話し合っておくことです。火災や水害などの予期せぬ災害に備えて、緊急時にはどのような対応を取るのか顧客と話し合っておきましょう。トラブルが起きてから顧客と連絡を取り合っているようでは対応が遅れますし、顧客からの信頼も損なわれてしまいます。万が一トラブルが発生した場合でも、きちんと対応できると示すことが、顧客との信頼関係にもつながります。
BCP対策のポイント4:代替策を前もって用意しておく
BCP対策のポイントの4つ目は、代替策を前もって用意しておくことです。たとえばファイルサーバーに何らかのトラブルがあったとき、クラウドによるバックアップがあればデータの消失や破損をリカバリすることができます。特に、経理や総務など企業経営を支える重要な資料を扱う部署は、クラウドサービスを活用して備えをしておくことが重要です。
BCP対策のポイント5:すべての従業員とコミュニケーションの機会を作る
BCP対策のポイントの5つ目は、すべての従業員とコミュニケーションの機会をつくることです。企業価値を左右するトラブルは、災害ばかりでなく、従業員が引き起こす危険性もあります。近年では、大手企業の元社員が機密情報を無断で社外に持ち出す事件がありました。また、企業を支える重要な人材が社外に流出することで事業がストップしてしまうことも考えられます。BCP対策セミナーの実施や意見収集の場を作るなど、従業員とコミュニケーションをとり、コンプライアンスの徹底や従業員の不満解消に努めましょう。
BCP対策のポイント6:非常時の連絡手段を決めておく
BCP対策のポイントの6つ目は、非常時の連絡手段を決めておくことです。連絡網などを事前に準備し、非常時の安否確認がスムーズに行われるようにしておきましょう。日本は地震の多い国ですが、近年では毎年のように豪雨災害も発生しています。返信が難しくても既読がつけば安否確認ができるアプリや、災害用の伝言サービスなどを活用するとよいでしょう。
BCP対策のポイント7:あらゆるリスクを想定する
BCP対策のポイントの7つ目は、自然災害や事故、人的トラブルなど、あらゆるリスクを想定しておくことです。地震や水害といった自然災害、火災や建築物の破損などの事故をはじめ、商品への異物混入や外部からの不正アクセス、さらには社内でのインフルエンザ流行など、リスクは多岐にわたります。自然災害にのみ備えていても、他の要因で事業がストップしては意味がありません。考え得るリスクをリストアップし、それぞれについて必要な対策を立てておくことで、有事の際にも落ち着いて対処することができます。
BCP対策のポイント8:費用対効果を考える
BCP対策のポイントの8つ目は、対策の費用対効果を考えることです。重要な資料の破損や消失を防ぐため、外部にバックアップを用意したり、拠点を分散させることは、BCP対策として一般的な方法です。しかしながら、それにはコストがかかります。たとえば、サーバーを保持するために非常用発電機を準備したり、太陽光発電システムを導入したりすることは、過剰な備えになりかねません。万が一の備えが経営を圧迫することがないよう、対策の費用対効果を考え、必要十分なものに絞るようにしましょう。
WorkVisionのバックアップシステム
現代では、多くの企業でITシステムが経営の根幹をなしています。そのため、サーバーが攻撃されたりトラブルが発生したりすると、企業は大きなダメージを被ってしまいます。そこで重要になるのが、「ITシステムのバックアップ」です。WorkVisionでは、必要なデータのみをバックアップするデータバックアップや、異なるサーバーにシステム全体を短時間で復旧できるシステムバックアップ(イメージバックアップ)など、情報システムのBCP対策に有効なソリューションを提供しています。また、物理サーバーと仮想サーバーによるシームレスなバックアップも可能です。
バックアップの仕組み
WorkVisionのバックアップの仕組みは、増分バックアップ(世代バックアップ)です。最初はすべてのデータのバックアップを取りますが、以降は前回から増えた分だけバックアップをとっていきます。また、過去のバックアップは必要に応じて合成(マージ)されますので、高速でバックアップを取ることが可能となります。
BCP対策でしっかり計画を立て災害に備えよう
BCP対策でしっかり計画を立て、災害に備えることが、事業の安定的な継続につながります。また、BCP対策はブラッシュアップしていくことも重要です。企業経営を継続する指針をもち、適切な進め方を考え、市場規模やニーズに合わせてBCP対策を強化していきましょう。WorkVisionは、BCP対策に有効なソリューションを提供しています。BCP対策を始めたい方や、すでにある計画を見直したい方は、下記の紹介ページを参考にしてみてください。
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