帳票の保存はどうする?帳票の保存方法3つと保存期間2つを解説!

2020年02月14日

カテゴリ:財務会計

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帳票とは

帳票とは、会社における取引や会計の証拠となる記録書類の総称です。書類の種類ごとにテンプレートが用意されており、それに記入することによって形式を揃えるのが一般的です。複数の担当者が関与し、その担当者も異動や入退社によって入れ替わることも多いので、会社経営において帳票は、とても重要なものになります。そのため、帳票作成は法律によって義務づけられています。

帳票の保存はどうする?

会社では一年ごとに確定申告をおこないますが、帳票はその際にも使われます。しかし、申告が終わったからと言って、帳票を廃棄してはいけません。帳票には作成義務だけではなく、保存義務があるからです。だからと言って、適当な方法でいつまでも保存していると、無意味に保管場所を圧迫するだけではなく、管理も煩雑になってしまいます。帳票の保存方法や保存期間を正しく理解し、適切に管理できるようにしましょう。

帳票の保存方法3つ

帳票というと紙のイメージがありますが、現在はペーパーレスが進み、さまざまな方法で保存ができるようになりました。紙での保存以外に、電子データ、マイクロフィルム、スキャンなどでの保存も可能です。今回は、主な保存方法を3つご紹介します。注意すべき点や、メリット、デメリットを把握したうえで、適切な保存方法を選択するようにしましょう。

帳票の保存方法1:原則的に紙での保存が必要となる

帳票は原則として紙での保存が必要です。パソコンの会計ソフトなどで帳票を作成していたとしても、出力して紙媒体で保存しなくてはなりません。紙での保存のメリットとしては、ITリテラシーに関係なく帳票の作成・閲覧ができる、見やすい、通信障害や停電の影響を受けないといった点が挙げられます。その反面、保管場所を圧迫する、管理が煩雑になる、紙の消費が増えてコストがかかるといったデメリットもあります。

帳票の保存方法2:電子データ保存は3ヶ月前に税務署に申請書を提出

ペーパーレス社会への移行にともない、帳票の保存方法の緩和化も図られています。1998年に電子帳簿保存法が制定され、電子データでの保存が認められるようになりました。電子データで帳票の保存をおこなう場合は、帳簿の備え付けを開始する日の3カ月前までに、指定の承認申請を所轄の税務署に提出することが必要となります。手書きの帳票と同じく、Excelなどでひな型を作り、社内で共通した形式とします。

帳票の保存方法3:契約書・領収書などはスキャナ保存も可能

2005年に電子帳簿保存法が改正され、手書きの書類をスキャンして保存することが可能になりました。電子データ保存と同じく、指定の承認申請書を開始する日の3カ月前までに所轄の税務署に提出することが必要となります。ただし、スキャナ保存できる帳票の種類は限られています。契約書、領収書、請求書、納品書、注文書、見積書などがスキャナ保存の対象となります。

帳票の保存期間2つ

帳票の保存期間は会社法、税法で定められています。この2つの法律によって、保存義務が定められている帳票の種類や保存期間が異なりますので、注意が必要です。どの帳票でも10年間保存しておけば問題ありません。

帳票の保存期間1:法人税法上の保存期間

法人税法上では、帳票類はすべて7年間保存しておくことが義務づけられています。ただし、欠損金額が生じている場合は、欠損金額を10年間繰り越すことが可能で、黒字となった場合には過去の欠損金額を控除することができます。欠損繰越控除をすると、課税所得を減らせるため節税につながります。しかし、その欠損金額が正確なものかどうかを証明する手段として、欠損金額が生じた年度の帳票は10年間保存しておかなくてはなりません。

帳票の保存期間2:会社法上の保存期間

会社法上で保存が義務づけられている帳票は、「会計帳簿及びその事業に関する重要な資料」と「計算書類及びその附属明細書」となっています。定義が認識しづらい部分もありますが、原則として会社の決算書や総勘定元帳、各種補助簿、仕訳帳などは、会社法に基づき10年間は保存しなくてはなりません。また、領収書や契約書などは、会社法で保存義務はありませんが、法人税法のルール従い7年間は保存しましょう。

帳票の書き方

帳票は、会社で定められた帳票作成規則やフォーマットを使用して作成します。取引先の会社の名称、帳票の作成日や取引日、取引金額、支払期限日などを漏れなく書きましょう。特に手書きの場合は、誤字に気をつけて判読不可能な字にならないように、丁寧に書いてください。帳票は会社にとって、様々な活動の証拠を残す重要な書類となります。自社のルールをしっかり把握し、正確な帳票を作成できるようにしましょう。

帳票の役割を理解しよう

日々作成され保存される大量の帳票は、会社がおこなったすべての活動を記録するもので、会社が生きた証と言えるでしょう。しかし、いつまでも紙の帳票を保存しておくと、保管場所を圧迫し、管理を煩雑にしてしまいます。帳簿管理保存法では、そのような問題を解決するため、電子データやスキャナ化で帳票を保管できるよう規制緩和を進んでいます。また、帳票のデータ保存に特化したシステムやソリューションを提供する会社も増えています。業務の効率化や簡素化につながりますので、ぜひ利用してみましょう。詳細は下記リンクをご覧ください。

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