冗長化構成とは?手法やメリット4つを知り安全にシステム運用!

2020年04月10日

カテゴリ:プラットフォーム

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冗長化構成とは

企業のシステム構築では「冗長化構成」という言葉がありますが、これは常に稼働しているシステムの他に、待機(予備)用に構築されたシステムを持つことを言います。「冗長」には「無駄な」という意味がありますが、システム障害や常時稼動しているシステムへの負担が一時的に過剰になった場合に、システムダウンを回避して業務やサービスの提供が停止するのを防ぐ事ができるようになります。

冗長化構成の手法

システムの冗長化には「HA(High Availability:高可用性)クラスター」と「遠隔保管」という2つの方法があります。「HAクラスター」は、同じデータストレージ(データの記憶装置)を使用する「共有ディスク構成」と、常時稼働システムと予備システムで別のストレージを使用する「データレプリケーション構成」の2つがあります。そして、「遠隔保管」による冗長化では、別のサーバーやクラウド上にバックアップデータを常時転送しておき、システム異常などが発生した際にそのサーバーやクラウド上からシステムを起動することで、システムダウンを回避します。

冗長化構成のメリット4つ

では、このようなシステムを冗長化構成にしておくことにはどのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは4つのメリットを紹介します。冗長化すると、事業運営上必要最低限のシステムに加えて「余剰システム」を構築することになるので、コストが掛かります。しかしコストを掛けることでここで紹介するメリットを得ることができ、事業の継続性が確保されます。

冗長化構成のメリット1:サーバーへの負荷を分散

システム冗長化による1つ目のメリットは、サーバーへの負荷を分散できることです。必要最低限のシステムのみの場合、何らかの外部要因で自社のWebサイトにアクセスが集中したり、社内の従業員が同じシステムに同時にアクセスした場合に、サーバーがダウンしてしまう可能性があります。しかし、冗長化しておくことでサーバーに過剰な負荷がかかった場合、自動的に処理する情報量が分散されるので、システムダウンによるサービス提供や業務の停止を防ぐことができます。

冗長化構成のメリット2:システムの停止時間を短縮

システム冗長化によって得られる2つ目のメリットは、システムの停止時間を短縮できることです。冗長化の方法やサーバーへの負荷によっては、一時的にシステムがダウンする可能性もあります。しかし、冗長化している場合は他のサーバーにデータやシステムのバックアップがあり、予備システムを起動するだけなので停止時間が最小限に抑えられます。また、予備用のシステムやサーバーを稼働している間に、常時稼働用のシステム復旧が可能です。完了後は再び元のシステムに切り替わるため、システムの安全性も確保できます。

冗長化構成のメリット3:システム障害の影響を最小化

システムの冗長化による3つ目のメリットは、システム障害の影響を最小化出来ることです。冗長化していない場合、システムをアップロードしているサーバーは1つだけなので、システムに障害が出た場合、サーバー上のトラブルを改善しない限り再度稼働させることはできません。システムが稼働しなければ当然業務も停止します。しかし、冗長化では、常時稼動システムが停止しても予備システムが稼働し、業務停止などの影響を回避できます。

冗長化構成のメリット4:働き方改革が実現する

4つ目のメリットは、働き方改革の実現です。システムを冗長化していない場合は、システムがダウンした時にシステム管理を行う従業員に早急に復旧に向けた対応を求める必要があります。その作業は、企業の生産性や売上に直結することなので、場合によっては残業や休日出勤を強いる原因にもなります。しかし、冗長化システムを構築していれば、自動で予備システムやサーバーに切り替わるため、残業・休日出勤の必要性が低くなり、働き方改革につながります。

冗長化から考えるBCPの重要性

ここまでお伝えした通り、自社のシステムを冗長化しておくことは、BCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)にも関わる問題です。予備システムやサーバーを準備することで、トラブルの影響を最小化できますが、予備用のサーバーにも容量があり、企業によってはかけられるコストから、バックアップを取れるシステムやデータの量に制限があります。ですので、システムの冗長化にあたっては、予め復旧を優先すべきシステム・目標復旧時間・トラブル発生時に顧客に提供できるサービスレベル・設備や拠点などの代替を決めておき、トラブル発生時の対応方法について従業員に周知しておきましょう。

冗長化構成によりリスクを回避しよう

この記事では、BCPに関わるシステムの冗長化構成の種類と、冗長化によって得られる4つのメリットを紹介しました。ビジネスはなるべく最小限のコストで取り組みたいものですが、継続性が担保できなければ売上も利益も上げることはできませんので、トラブルへの迅速な対応手段として、システムの冗長化を実施しておきましょう。また、下記のページではWorkVisionが提供する各種ソリューションを紹介しています。業務の効率化やトラブル発生時の対応力の強化を考える方は、ぜひご一読下さい。

万一サーバーシステムに障害が発生した場合にも
速やかにサーバーを切り替え、
業務サービスの継続を可能にします。

事例1:株式会社コジマ様
ペットと人との素敵なライフスタイルを支える
基幹業務の最適化

事例2:大黒工業株式会社様
豊かな食文化を支える業務プロセスをICTで最適化

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